Case Study 03 · Ongoing
生成AIを組み込んだ制作・品質チェックフロー設計
大規模なEC領域のクリエイティブ制作において、生成された画像の品質チェックからバナー生成までを対象に、「生成 → チェック → 人間判断」を一連の制作フローとして設計している進行中のPoCです。
1. 状況
大規模なEC領域のクリエイティブ制作では、生成AIを利用して画像を作るだけでは、制作ルールや品質基準を安定して満たすことが難しい。
人が都度目視で確認すると、判断が属人化し、制作量が増えた際に運用コストも大きくなる。そこで、生成AIを使った制作工程そのものを見直し、「生成」「品質チェック」「人間による最終判断」を一連のワークフローとして設計するPoCを進めている。
2. 課題
- 生成AIの出力品質にばらつきがあり、制作ルールや品質基準を人が毎回確認する必要がある。
- チェック基準が暗黙知になりやすく、担当者によって判断が分かれやすい。
- 生成とチェックが別工程になっており、制作フローとして分断されている。
- AIによる生成を増やしても、人間の確認負荷がそのままでは制作量に応じてスケールしない。
中心にあるのは「AIで画像を作ること」ではなく、制作ルールをどう仕組みに落とし込むか、という点である。
3. 設計方針
- まず制作ルール・品質基準を整理し、チェック可能な形に構造化する。
- 生成された画像を自動的に確認できるチェックフローを先行して構築する。
- 人間による最終判断は残し、AIだけで完結させない。
- 次のフェーズで、バナー生成そのものを制作フローに組み込む。
- 最終的に「生成 → チェック → 人間判断」を一つの流れとして接続する。
- 生成AIのモデルやツールそのものではなく、制作業務全体の再現性を重視する。
4. 現在行っていること
画像チェック 生成された画像を制作ルール・品質基準に沿って確認するためのチェックフローを設計・実装している。Figma上で画像を確認できる仕組みも含め、制作現場の既存フローに無理なく組み込める形を検証している。
バナー生成 チェック機能だけでPoCを終わらせず、次フェーズとして、バナーを1から生成する仕組みの設計・検証へ対象を拡張している。制作ルールやテンプレートなどを前提として、一定の条件に沿ったクリエイティブを生成できる状態を目指している。
統合 最終的には、バナー生成 → 品質チェック → 人間による最終判断を一連のワークフローとして接続する。生成側とチェック側を別々のツールとして残すのではなく、一つの制作基盤として統合することをPoCの対象としている。
5. 現時点の到達点
- 画像チェックを先行フェーズとして設計・実装している。
- 制作ルールや品質基準をチェック工程へ落とし込むところまで進んでいる。
- チェックだけでなく、バナー生成まで対象を拡張し、生成とチェックを統合する次段階の設計に進んでいる。
6. 次の対象範囲
- バナー生成はPoC対象として進めており、実装・検証と、生成とチェックの接続を進める。
- 人間による最終確認を含めた運用フローの整理。
- 制作ルールを属人的な判断ではなく、再利用可能な仕組みにする。
- 制作量が増えても、品質確認がボトルネックになりにくい構造を目指す。